東山道と古文学 園原の里

歴史と伝説のふるさと

 長野県の西端、岐阜県と県境を接する園原は、恵那山東の裾にひろがる谷あいにある小さな集落です。

 ここが、県歌「信濃の国」にも”たずねまほしき園原や…”とうたわれ、古代・中世にかけて、都人に親しまれた地といわれています。

 

 この地には、「東山道(とうさんどう)」という都から東国を結ぶ官道が通っており、その官道最大の難所である「神坂峠(みさかとうげ)」があって、それを越えて来た最初の里が「園原」でした。

 峠を下りる途中、尾根から見える園原の里の安堵感、夜烏山や網掛山を遥かに越えて見える伊那谷とその向こうの赤石の山々の印象的な眺め。

 都人の目に焼き付けられた園原は、都に帰ってから旅の話題となって語られたとの事でしょう。

 ここ園原には、帚木(ははきぎ)神坂(みさか)木賊(とくさ)伏屋(ふせや)…和歌などにもとりあげられたテーマが、今も昔の面影を留めながら息づいています。

 

 


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