万葉集や源氏物語、帚木など古典文学をより知りたい方に!

古代東山道園原と古典文学

万葉人の神坂越えと王朝人の帚木

古代東山道 園原と古典文学 万葉人の神坂と王朝人の帚木

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著:和田明美 愛知大学綜合郷土研究所ブックレット 株式会社あるむ


 古代東山道は、今日を発って木曽谷から伊那谷へと神坂峠を超える道である。この標高差1000m余の最大の難所を過ぎたところに「園原」の里はある。道は山あいを縫うように陸奥・出羽へと1000kmも続く。

 古代には倭建命の東征伝説の舞台となり、万葉人が苦難と別離の旅路を詠み、平安期には「源氏物語」 の冒頭で個性的な女性「帚木」にそのモチーフが生かされ、歌枕の地として古典文学の世界に創造の力を与えてきた「神の御坂」「園原」を、豊かに読み解こうとする古典文学への意欲的な誘いの書。

目次

1 古代東山道の文学散歩 -歌でたどる「神の御坂」と「園原」

2 古典文学のなかの古代東山道 -古代日本人の祈りと自然観

3 『源氏物語』に息づく「帚木」